キングダム40巻 原泰久(著)を読んだ

キングダムいい。

40巻、みどころの多い巻だった。

政と呂不韋の経国論について

「戦争をなくすために戦争をする」というロジック。

できの悪い大河ドラマの主人公みたいな。

安っぽいヒューマニズムみたいな。

しかしさすがキングダム。そのあたりは決して安っぽくならず、政の思いを表現した。

キングダムからはそれるが、史実の始皇帝って暴君で、中華を統一した勢いで圧政をしき、そのせいで死後に楚漢戦争が起こってしまうほど無茶した人、というイメージが。

統一なんかしなきゃよかったのに、というぐらい、中華にダメージをもたらした印象があるので、政のキャラは新鮮。

おいおいスペックこんなに高かったのかよ。

光栄の三国志でいくと知力95、武力87ぐらいか。そんなハイスペ武将いたっけ?

介億の魅力について

この漫画、中年の男たちが魅力的で、とてもキャラが濃くていい。

連載誌のヤンジャン、読者層が若いから、オッサンは役立たず的に描かれることも多いんだけど。

王騎、謄、廉頗をはじめ、いい味出してるおっさんたちがキングタムには大勢いる。

そんなおっさんたちのなかでも、30巻以降の注目株は介億。当初は呂不韋陣営から送りこまれ、敵なんじゃないかという気もしてたが。32巻の絶望的な状況のなか、秦を救うぐらいに働く。

負傷した政を脱出させる、ということになったときの

残された我々がどうなるかはひとまず置いておいて

という発言。

この状況で、自己を客観視して最善の手を打とうとする。デキる男。

この介億、誰かに似てるな。……「魁!! 男塾」の男爵ディーノ!

変な髪型とヒゲ、常に笑みを絶やさぬダンディズム、己の身を顧みぬ潔さ。共通点多い。

男爵ディーノ、梁山泊十六傑の酔傑との戦いは手に汗にぎる。

そんな介億さん、40巻ではへんな法螺貝ふくのと、雷電ばりに主君の解説をするぐらいしか登場シーンがないのが残念。次巻以降の活躍に期待しよう。

母と子

確執が絶えず、争うしかない母と子。
政は立場上、そうするしかなかったのだが、最後のページはよかったね。

おしまい