京都国立博物館「国宝展」で至宝の数々に目頭を熱くした

▲和服相方。

大阪に出張のついでに、京都国立博物館で開催中の「国宝展」を観てきた。

中に入れるまで50分待ち

京都駅から15分ほどぶらぶら歩いて京都国立博物館へ。

ちょっとは混んでるんだろうなと覚悟してたらなんと50分待ち。

▲しかたなくならぶ。まず敷地内の庭園にならぶ。建物に入った後も長蛇の列なのがイヤでも見える。右手前は知らない人。

大日如来座像と不動明王坐像のタッグであの世に飛ばされる

やっとのことで入場。1階から観ていこう。

▲ 大日如来座像と不動明王坐像のタッグがおでむかえ。写真はインターネットミュージアムより。

大日如来は3メートル以上ある。不動明王もかなりでかい。

この二像が暗がりに並び、周囲は四天王とかの仏像がとりかこみ、そこへ多数のお年寄りがごったがえすと、かるく「あの世感」に包まれる。

源頼朝の絵に圧倒される

この国宝展の目玉のひとつが雪舟で、特に「慧可断臂図」は観てみたかった。

▲えかだんぴず、と読む。京都国立博物館公式より。

ダルマというえらいお坊さんに、慧可(えか)というお坊さんが弟子入りしようとしたらダメと言われ、やる気を見せるために左腕を切り落としたら入門を許されたという場面。

ヤクザなら指が相場だが、それではすまない禅の修行。

しかし雪舟の展示はもう終わっていた。

えー雪舟ないのかよ、と。

ついでに風神雷神図屏風とか、六道絵とか、地獄草紙とか餓鬼草子とか、頭悪くても楽しめる系の展示も全部終わっていた。

いっぽう、まったく期待してなかったが思わず引き込まれた絵もあった。

Minamoto no Yoritomo.jpg
パブリック・ドメイン, Link

▲神護寺三像の源頼朝像。ウィキペディアより。

教科書にものってるアレ。

これ、そんなに大したことないと思うでしょ。

しかし、実物は異様なオーラを放っている。

ほぼ人間の原寸大ぐらいの大きな絵。

頼朝の内面まで描こうというような見事な筆致。

顔はていねいに描いているのに、衣服は力強くシンプルな直線で、絵全体が緊張感にあふれている。

なんなんだろうこれ。

数百年も昔の絵が眼前にあるというのがなんだかとても不思議に思えてくる。

古代の人々が残したものが目の前にあるという奇跡

その後も至宝の数々にやられっぱなしだった。

とどめは古代のハニワや土器。

約5000年前に作られた火焔型土器、なにを思ってこんな造形にしたんだろうとか。

▲ 神戸市桜ヶ丘遺跡出土銅鐸。神戸市公式より。

鳥や鹿、魚、スッポン、カエル、ヘビ、トンボ、カマキリ、弓を片手に鹿の頭を押さえる人や脱穀する人などが描かれている。

神戸市灘区から出土したという。

あのへんで数千年前に生きてた人がこれ描いたんだな、とか。

そんなこと考えていると自然に目頭が熱くなってきた。

現代でもせいぜい80年ぐらい、昔はもっと人が生きれる時間は短かった。

生きて死んで生きて死んで、ずっと昔に生きた人がなにを思っていたのか。

そういったことに触れることができただけで、とてもいい体験だった。

おしまい。